暫定語意

虚構、創作あるいはフィクションに纏わる話

ゲーム「Detroit: Become Human」 未来を語る機械たち


Quantic Dream開発のアクションアドベンチャーゲーム。西暦2038年アメリカの都市デトロイトを舞台に、ヒューマノイド型アンドロイドたちの波乱の人生が幕を開ける。

 

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『人間そっくりに作られたアンドロイドが、人間と同じように心をもつのか』

 

 SFというジャンルでは語り尽くされたテーマであり、見る人が見れば「何を今さら」と思うかもしれない。古臭さすら漂っているように感じられるだろう。

 しかしそれはあくまで読書体験においては、という意味だ。
 小説や漫画、映画の後追いにしかならないようなテーマを、本作はゲームというジャンルで見事に再興させた。ゲーム機で遊べるという点において、本作はこれ以上にない独創性を獲得しているといえるだろう。ゲームであることに意義のあるゲーム、それが本作「Detroit: Become Human」なのである。

 

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映画「シェイプ・オブ・ウォーター」 御伽噺はかくあるべきか

監督 ギレルモ・デル・トロ

出演 サリー・ホーキンスマイケル・シャノンリチャード・ジェンキンスオクタヴィア・スペンサー

 

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 本編を鑑賞したとき、壮絶な違和感に襲われた。というのも「シェイプ・オブ・ウォーター」は、定型的な御伽噺の形式に擬態しながらも、それを容赦なく否定している。ありがちな御伽噺からの脱却を目指していると、そう体感したのである。

 

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映画「シリアスマン」 ユーモアの方程式

監督 ジョージ・コーエン、イーサン・コーエン 他

出演 マイケル・スタールバーグリチャード・カインド、アダム・アーキン 他

 

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 コーエン兄弟の作品は毎度のことながら反応に困る。笑うべきなのか笑わないでおくべきなのか。作中で描かれる不条理はたしかに笑える内容なのだが、しかし理性が「本当に馬鹿にしていいものなのか」とそれを押し留めようとする。

 

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